還暦祝いは60歳を迎えたことを祝う長寿祝いです。
お近くにもうすぐ還暦を迎えられる方がいらっしゃる方の中には、還暦祝いでとっておきのプレゼントを贈りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回はプレゼントを決める際の助けになるであろう還暦祝いの相場について解説していきます。
目次
還暦祝いの予算の決め方は?
還暦祝いで必須とされるのがプレゼントです。気持ちのこもったプレゼントやお相手が喜んでくれるプレゼントを贈りたいと思っている方も多いことかと思います。
ですが、お祝いだからといって値段を無視して選ぶ方はあまりいません。ほとんどの人がどれぐらいの金額を上限にするのか、はたまた下限にするのかということを決めてから選ぶのではないでしょうか。
しかし、還暦祝いでは、「どれぐらいのものを贈ればいいのか分からない…」といった人や「安すぎてもよくないし、高すぎてもよくないし…」と困り果てる人が数多くいらっしゃいます。
そこで、参考になるのが「相場」です。還暦祝いだけでなくどんなお祝いにも共通することですが、相場はお相手との関係性や贈るものよって変わってきます。両親や上司、大勢で祝う場合、花束や時計などなど還暦祝い一つでも数々の相場が存在します。ですから、主役の方に応じた臨機応変な予算設定を心掛けるようにしましょう。
それでは、近々還暦祝いがある人も、ない人も知っておいて損はない還暦祝いの相場について解説していきます。
①お相手別の相場
両親や上司、親戚など、還暦祝いといっても様々な関係の人が主役になります。
お相手との関係の深さや経済状況によっても変わるので明確な金額はありませんが、一般的なおおよその相場についてご紹介していきます。
両親
30,000円~100,000円が相場です。
お祝い金を渡す場合、自分ひとりで渡すのか、兄弟や身内みんなでまとめて渡すのかによって大きく変わってきます。贈る相手が両親の場合、ほとんどの方が自分のお祝いで子どもに過度な負担がかかることを望んでいません。ですから、無理のない金額にするようにしましょう。
また、プレゼントを渡す場合はカジュアル過ぎずフォーマルなものを選ぶのが一般的です。なので、100,000円近いものを贈る方もいます。しかし、100,000円はなかなかの負担で誰もが出せる金額とは言えません。そんなに高額でなくとも、メッセージカードと一緒に渡したり、オリジナルの名入れギフトを贈るなど工夫を凝らせば気持ちはちゃんと伝わります。
無理のない範囲で自分の気持ちがちゃんと届けられるプレゼントを選びましょう。
ただし、義理の両親と実の両親で値段の違うものを贈るのはトラブルのきっかけになるのでNGです。同じように叔父・叔母もそれぞれで値段に大きな差がでないように注意しましょう。
祖父母
10,000円~30,000円が相場です。
孫から祖父母に贈る場合、その孫の年齢によって変わってきます。
まだ幼い子なら、似顔絵や手紙など可愛らしいものが好まれます。
一方で、孫が既にアルバイトや社会人として働いている場合にはこの金額が相場です。もし働いている場合、この金額だと少なく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、逆に高価なものを選ぶと親祖父が祖父母に贈る金額を超えてしまうことがあります。ですから少し控えめに抑えておくのが無難といえるでしょう。
親戚
贈る相手が親戚の場合、お相手との関係性や親密度にもよりますが、5,000円~10,000円が相場です。
普段から付き合いがあり、非常に親しい間柄の方であれば10,000円以上のこった贈り物を選んでも良いでしょう。
一方、日頃あまり顔を合わす機会がなく、何を贈ればいいか分からないといった場合には5,000円ほどの菓子折りを贈る程度でも良いでしょう。
お相手との付き合いの深さに応じた贈り物を選ぶように心がけましょう。
職場の上司や学校の先生
上司や先生への相場は5,000円~20,000円です。
基本的には親戚の方と同じぐらいの金額が妥当です。お相手が尊敬する方やお世話になっていて感謝の気持ちを贈りたいという場合には20,000円ほどの高額なプレゼントを贈ることもありますが、取引先や職場の方でもあまり付き合いが深くない場合は高価なものを贈ると、お返しに困る方もいるので注意しましょう。
②シチュエーション別の相場
還暦祝いでは主にお祝い金を渡す場合とプレゼントを贈る場合の2パターンがあります。
還暦祝いは人生の節目となる大切なイベントです。ですから、普段なかなか感謝を伝えられない方や素直な気持ちを伝えられない方には絶好の機会だともいえます。お祝い金でもプレゼントでも、お相手に喜んでもらえる温かいお祝いをしましょう。
プレゼントを贈る場合
一般的に、
1.両親へ→30,000円~50,000円
2.祖父母へ→10,000円~30,000円
3.上司や先生などお世話になった方→5,000円~10,000円
が相場です。
還暦祝いのプレゼントで一番多く選ばれている価格帯は30,000円前後と言われています。自分の両親や祖父母などに思い出の品を贈りたい方が特にこの価格帯のギフトを購入しています。
ですが別に、30,000円以上のものでなくとも感謝の気持ちを伝えることはできます。無理のない範囲で最大限のプレゼントを贈りましょう。
お祝い金を渡す場合
還暦祝いのお祝い金は、
1.両親の場合→30,000円~50,000円
2.祖父母の場合→10,000円~30,000円
3.親戚やお世話になった方の場合→5,000円~20,000円
が相場です。
ですが、お祝い金はプレゼントに比べて家庭ごとに大きな差があります。1万円の家庭もあれば10万円近い現金を贈る家庭もあります。絶対的な相場や金額は無いので、お金を贈る際は無理のない金額を贈るようにしましょう。
現金は日常生活で必ず使うものなので、使いやすく役に立つものとして贈る方が大勢いらっしゃいます。ですが、本来は還暦祝いに限らず、お祝いの場で目上の人に現金を贈るのは失礼にあたるとされています。
現在はあまり気にされない方も多く、現金を渡すことも普通になりつつありますが、不安な方はご本人に直接尋ねて確認してみるのが良いでしょう。また、現金を目上の人に渡すのに抵抗がある人は、還暦カラーの赤を取り入れた花束やTシャツなどがおすすめです。
大勢で祝う場合
大勢の人が集まり、それぞれお金を出し合ってお祝いをする場合は一人10,000円程度が目安です。
食事やプレゼントを贈るのが王道ですが、あまりに高いとその後のお返しに困る方もいるので注意しましょう。
③プレゼント別の相場
続いては人気の還暦祝いギフトの相場をご紹介します。
花束や食事など、贈りたいけどどれぐらいのものを贈ればいいのか分からないという方はぜひ参考にしてみてください。
花束
還暦祝いの花束の相場は10,000円です。ただ、還暦祝い名物ともいえるバラを60本使用した花束は20,000円~30,000円ほどが相場です。
花束をお花屋さんで作る場合、花の価格を時価で決めているショップが多いので、その時々で値段が違うので注意が必要です。もし予算が決まっているなら、作ってもらう際に予算金額をお花屋さんに伝えれば予算内で還暦祝いにぴったりの花束を作ってくれます。
一方、ネットで販売されている花束ギフトの利点は価格がほとんど固定されているので、お花屋さんより安く作れるところです。イメージや誕生月を伝えるとそれに合った花束を作ってくれるようなショップがたくさんあります。
しかし、届くまで本物を確認することができないので、思っていたものと違うといったトラブルが多いのも事実です。
こういったことを踏まえて、ネット販売で人気なのはフラワーアレンジメントやプリザーブドフラワーギフトです。こちらは写真や画像と実物が違うといったケースが少なく、予算も5,000円ほどで済むので人気です。また、プリザーブドフラワーの場合は手入れや水やりが一切必要ないので、身体的・年齢的に花の世話が難しい方にも贈ることができます。
腕時計
腕時計の相場は10,000円~30,000円ほどです。
セイコーやカシオなど国産有名ブランドを選ぶ方が多いです。国産有名ブランドは精密さや強度を備えた腕時計をたくさん販売しており、上記の金額でも立派な腕時計が購入できるので多くの人に選ばれているのです。ただし、特殊なオプションや装飾がほどこされているものはその分値段も高くなるので注意が必要です。
また、お相手にお気に入りの時計ブランドがあるなら、そちらのブランドの時計を優先的に考えるようにしましょう。
財布
還暦祝い用の財布は20,000円ほどのものから100,000円を超えるものまで幅広く存在しています。
あまり高級なモノをプレゼントしてかえって気を使われたくない方にはポーターシーンの二つ折り財布(14,600円)などがおすすめです。また、逆に記念に残る高級な財布を贈りたい方にはエルメスアザップロングシルクインの長財布(151,200円)などがおすすめです。
他にも色んな価格の素敵な財布があるのでお相手にぴったりの財布をお探しください。
旅行券
旅行券にはおおよその目安となるような相場や金額はほぼありません。それは、誰とどこにどれくらいの期間旅行に行くのかによって大きく変わってくるからです。
ただ、あまりに少額だと旅行にあまり活用できないので、最低でも2万円分ぐらいに設定するのが一般的です。また、旅行券で足りない分は一旦自分で補填してもらい、後日その代金分を支払うということもあります。
さらに海外旅行を贈るとなるとその費用は数十万・数百万単位になります。この金額はなかなか個人で出せるものではありませんが、それでも海外旅行を贈りたいという方は、身内の人たちや知り合い同士でお金を出し合いプレゼントするのがいいでしょう。
食事会
レストランや旅館など場所によって変わりますが大体10,000円ほどが相場です。
レストランの場合、コース料理を頼むのが一般的です。レストランのグレードによっては10,000円以上することもありますが、基本的には高すぎない10,000円ほどのコースでお祝いをしましょう。また、旅館の場合、プランや宿泊日数にもよりますが10,000円ちょっとから50,000円がスタンダードです。旅館によっては長寿祝いプランを出しているところもあり、赤いちゃんちゃんこの貸し出しサービスや花束のサービスが付いています。
ただ一つ注意したいのは、レストランや旅館で行う際は移動費や参加する人数分の費用がかかります。予算を大幅に超過しないように気をつけましょう。
そんなに高い予算を設定していない方には自宅での食事会がおすすめです。移動費や宿泊費がかからないので、家計にも優しく比較的簡単にひらけるのが魅力です。また、料理を手作りするなら、特別なお手製の似顔絵ケーキなども作れるのでアットホームな雰囲気のお祝いにすることができます。
高価な料理もいいですが、特別な手作り料理で還暦を祝うのも温もりがあって良いのではないでしょうか。
④予算ごとのおすすめプレゼント
ここまでいくつかの視点から還暦祝いの相場をみてきましたが中には、「おおよその予算は決まっているけど贈るものが決まっていない。」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで最後に予算ごとのおすすめプレゼントをご紹介します。
3万円以上のプレゼント
旅行券・クルージングチケット
旅行やクルージングのような体験やイベントをプレゼントするのが最近では人気です。特に旅行券は多忙でスケジュールが埋っている方でも好きなタイミングで企画し、行くことができるので贈りやすいプレゼントとして人気です。
兄弟全員で両親がが行きたい所への旅行をプレゼントしたり、旅行専門のカタログギフトをプレゼントして好きに選んでもらうというのもおすすめです。
アクセサリー
女性の方に好まれる還暦祝いのプレゼントはアクセサリーです。夫からでも子どもからでも贈りやすいのがポイントです。
還暦祝い用では派手でゴージャスなものではなく、シックで上品なテイストのものが特に好まれます。また、誕生石を使用したアクセサリーも多く販売されているのでこちらも要注目です。
普段使いがしやすいように、還暦の年齢にふさわしい大人な雰囲気のアクセサリーを選ぶように心がけましょう。
ファッションアイテム
普段使いしやすいバッグや服なども人気の還暦祝いギフトです。お洒落が好きな方や流行に敏感な方におすすめのギフトです。
特に喜ばれるのはブランド物のバッグです。女性の方に特に喜ばれやすく、ギフトとしても普段使いようとしても最適なファッショングッズです。還暦カラーの赤を基調にしたブランドバッグもたくさんあるのでぜひお相手好みのものを探してみてはいかがでしょうか。。
時計
還暦祝い後も長く使えることから高い人気を誇るギフトです。壁掛け時計から腕時計まで色々な種類があるのも特徴です。
先ほどご紹介したように国産有名ブランドの腕時計は耐久性や性能が優れており、普段使いもしやすいので人気です。
また、似顔絵や写真をはめ込んだ時計やプリザーブドフラワーとセットになった時計も人気です。種類やサイズによって値段が大きく変わりますが、これから先の長寿を祝って時計を贈るのもいいのではないでしょうか。
財布
財布も普段使いしやすいアイテムとして好まれるギフトです。
ネットでも、百貨店でも、幅広い種類の長寿祝い用の財布が販売されているので、他のものに比べて選択肢が豊富で手に入れやすいのがポイントです。
財布は日常生活では欠かせないアイテムなので使いやすさやデザインが重要になってきます。ですから、自分の目で見て機能性やデザインを確認するのもいいでしょう。
色々なデザインや種類があるので、お相手にピッタリの財布が必ず見つかるはずです。ぜひ素敵な財布をお相手に贈りましょう。
万年筆
強い筆圧を加えなくても書くことができる万年筆は、半永久的に使えるアイテムとして還暦祝いのみならず贈り物としてよく選ばれるギフトです。特に手紙や文をしたためるのが好きな方に喜ばれます。
名前や日付を彫刻したギフト用のオリジナル万年筆もあるので、一生使える宝物として贈ることもできます。ぜひ一生の宝物としてオリジナル万年筆を贈ってみてはいかがでしょうか。きっと使うたびにあなたの顔を思い出してくれるはずです。
1~3万円のプレゼント
プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーは手入れをしなくても長持ちするように特殊な加工をした花です。加工はしていますが、生花が持つ瑞々しさや色合いはそのままなので置き物として人気です。また、手入れをしなくても1年以上は持つので、長寿祝いでは縁起が悪いとされる「枯れる」ということがありません。
時計や似顔絵など、プリザーブドフラワーを用いた還暦用ギフトは数多く存在します。最近では還暦カラーの赤い花以外のアレンジメントも販売されているので、お相手の好きな色の花を贈ることができます。
まだ現役バリバリでお元気な方でちゃんちゃんこは似合わないような方にでも贈りやすいのがプリザーブドフラワーの特長です。誰にでも気軽に贈れるようにたくさん種類があるのでぜひチェックしてみてください。
名入れ湯呑み
お酒や花などやがて消えてなくなっていくものに対し、ずっと残り続ける食器やグラスは人気のギフトです。
特に湯呑みは夫婦や両親に、二人でゆっくりと過ごしてほしいという気持ちを込めて贈られることが多いギフトです。そのため、夫婦湯呑みや名入れのペアセットなどが人気です。自分の名前が入った特別な湯呑みで飲むお茶はきっと格別でしょう。
ロックグラスやマグカップなど、湯呑み以外にも様々な名入れ食器があります。お相手にとっても、贈る人にとっても記念になる特別なギフトをお探しの方はぜひチェックしてみてください。
似顔絵ポエム
お相手にそっくりの似顔絵と贈る側の想いがこもったポエムがセットになっている似顔絵ポエムは還暦祝いの定番ギフトです。
似顔絵はお相手の写真を元に描くので、お相手の特徴や表情を温もりのあるタッチで仕上げてくれます。また、ポエムはお相手との関係や人柄など様々な情報をうかがったうえで作成するので、しっかりと気持ちや想いを伝えることができるように仕上がっています。
見た人全員が思わずほっこりする似顔絵ポエムは一生の思い出の品として最適です。心のこもったプレゼントや一生の宝物を贈りたい方にはおすすめです。
1万円以下のプレゼント
エプロン
普段使いしやすいということで最近赤いちゃんちゃんこに代わって人気なのがエプロンです。
エプロンは日常生活で使いやすく役に立つということで、日頃から料理をされる女性の方や料理が趣味の方に特に喜ばれるギフトです。デザインが豊富な点も人気である理由の一つで、和柄や名入れなど様々なデザインがあります。ですから女性の方でも男性の方でもイメージにあったものが必ずや見つかるはずです。
お相手がよく料理される方やリーズナブルでかつデザイン性を求めている方にはぜひおすすめしたいギフトです。
花束
還暦祝いのみならずお祝いの定番プレゼントです。
花束は贈るときの華やかさを演出してくれるだけでなく、もらった後も花瓶など容器に入れて飾ることができます。なので、贈る側にとっても、受け取る側にとっても気持ちのいいプレゼントです。
また、先ほども述べましたが、花は季節や種類、本数によって値段が変わります。そのため、うっかり予算をオーバーしてしまうこともありますが、その分自由な組み合わせでつくることができるので予算内に収めやすいという利点もあります。例えば、バラの花束を贈りたいけど予算が足りない方は、バラ数本と他の花を組み合わせることで予算内できれいなバラがメインの花束をつくることができます。このような融通がききやすい点も花束の利点といえるでしょう。
バラだけでなく暖色系を用いたものや青や紫を基調にしたクールなものまで様々な花束があるので、何をあげるか迷っている方はまずこの花束を調べてみてはいかがでしょうか。
お酒
お相手がお酒や晩酌が好きな方にはぜひおすすめしたいギフトです。
還暦祝いに贈るお酒ギフトでは男性の方には日本酒・焼酎、女性の方にはワインを選ばれる方が大勢いらっしゃいますが、梅酒やウイスキーなど他の種類のお酒も販売されています。ですからお相手が好きな種類のお酒を選び、贈るのが一番のサプライズといえるでしょう。
また、食事会などを開く場合、お酒をプレゼントすることでその場にいる人たちみんなと喜びを共有することができます。還暦を迎える方の中にはお祝いをみんなと楽しみたいという方や、自分一人用のプレゼントをもらうのがどこか恥ずかしいという方もいらっしゃいます。そういった際にはぜひ、お酒ギフトを活用してみてはいかがでしょうか。
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まとめ
いかがでしたか。
今回ご紹介した相場はあくまでも参考です。
還暦祝いの相場は贈る方や贈るプレゼントによって大きく変わります。還暦祝いで大切なのはお相手にこちらの気持ちを伝え、喜んでもらうことです。
お相手の喜ぶ姿を想像しながら、心温まる還暦祝いをひらきましょう。